秘密の片思い
部屋に戻って携帯を探す。


携帯はダウンジャケットのポケットだった。


愛に電話をしようと携帯を開いた時に、目の隅にシャーベットオレンジ色が映った。


ドレッサーの上に愛の携帯が置いたままになっていた。


「っ!」


どうしたんだ?愛!


この心配が気のせいであって欲しい。


笑って「ただいま」と帰ってきて欲しい。


郁斗は力なくベッドの端に腰を落とした。


そして昨晩の事を思い出そうと両手を組み、額に付ける。


愛・・・俺なんかやっちゃたのか?



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