秘密の片思い
愛を抱き上げるとベッドに横たわらせる。


額に手を置くと熱い。


「風邪を引いたんだ 外へはいけない」


「・・・・」


黙っている愛の頬を真っ白なハンドタオルで拭く。


「愛、何か言ってくれ・・・・」


「・・・・・お・・・思い・・・出したの・・・・」


小さくかすれた声がした。


「そう・・・か・・・昨晩、俺がなんか言ったからか?」


昨日、愛を傷つけてしまったのだろうか・・?


「違うの・・・・」


昨晩の郁斗の態度には傷ついたがあの時、郁斗は何も言っていない。




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