死言数
ふたつ
動揺した。まさか、ドアが開くなんて考えもしなかった。
<なんで?>
意味がわからない。ドアが開く事など、いっさい書いていない。それがいつの間にか、変わっていたのだろうか。自分の書いた文章を思い出そうとする。しかし、思い出せない。四通目以降の記憶がまるでない。
<俺は・・・なんて書いた?>
わからない事が、さらに不安を大きくする。
<なぜ、覚えていない?>
そこで記憶が消えた。
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