きゃっちぼーる
 一哉は、空を見上げた。

 透き通った水色が、永遠に続いているような勢いで広がっている。

「つまり、こういうことなんだよ。世界に合っているかどうかの前に、まだ、ボールを投げていないだろ? 君は」

 生きていれば嫌なこともある。

 でも、がんばって。

 歯を食いしばって。

 それでも生きてボールを投げれば、誰かが投げ返してくれるかもしれない。

 剛速球かもしれないし、ゆるいカーブかもしれない。

 でも、受け止め、投げ返し、キャッチボールをしていれば誰かが助けてくれることだってある。

 今は、それを信じて生きていけばいい。

 一人でもキャッチボールができる相手を見つけられたら、案外、ひとりぼっちじゃないということに気づくかもしれない。 

 一哉は宝物を手にしたように目を輝かせながら、おもいっきり叫んだ。

「こっからが本当のスタートだよ!」




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