良と遼〜同じ名前の彼氏〜
泉森公園から遼平のアパートまでの道のりは、意外なくらいに短く感じられた。


「あれ、兄貴帰ってんのかな」


遼平がそういったのは、遼平の部屋に明かりが点いていたのが見えたからだった。


「明日ね朝まで仕事って言ってたのにな…新しい女でもできたんかな」


遼平の部屋は二階にある。
コンクリートの階段を上がり、遼平がポケットから鍵をだしたその時、部屋の扉は内側から勢いよく開けられた。
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