月に問う
「ねぇ、銀河クンは月って好き?」


『えっ?』




突然の言葉に隣にいる美月チャンを見ると月を見上げていた。




その横顔が月に照らされ大人っぽくて、キレイで見とれてしまった。




「私は月って好き…、特に満月がね。私の事を見守ってくれてるような気がするの。小さい頃から両親が仕事で留守がちで夜はほとんどひとりだったから…。」




美月チャンは眉を垂らし、淋しそうな顔をして俯いた。




「気付けば、窓から見える月を相手に話してたの。こんな満月の日も《今日はね、銀河クンってステキな名前の男の子に会ったんだよ》ってね♪」




さっきまで淋しそうな顔をしていた美月チャンの表情とは違い、今は優しくかわいく微笑んで俺を見つめていた。




その言葉と表情にドキッとした。




恥ずかしくて徐々に顔が熱くなって来るのがわかり、そんな顔を見られたくなくて視線を逸らしてしまった。




『俺はさっ、月って苦手なんだ…。美月チャンとは反対で監視されてるようで怖いんだ。まぁ、日頃の行いが悪いから仕方ないんだけどさっ。』




空を見上げ、丸い月を見つめた。




なぁ…




お前は俺を監視してるんだよな?




心の中で月に呟いてみた。


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