last Wish〜最期の願い〜

そして…5時44分。


ゆっくり歩いたはずなのに


もう、私の家の前だった。


「着いちゃった…」


私が少し、残念そうに言った。



「あみ」


隣で拓の呼ぶ声に、振り返った。


拓の顔が近づく。


私は、ギュッと目を瞑る。


…拓の顔は、私の顔の横にきた。


「え?」


私は、目を開けた。


…瞬間、拓が私の耳を


吐息混じりで軽く噛んだ。


「ひゃぅッ」


耳が弱い私は、意味の分からない声をあげた。


私から離れた拓は、爆笑してる。


「ちょっと拓!」


真っ赤になった顔で、拓の頭を叩こうとした。


…するとまた、拓に先を超された。


拓の顔が私の顔の下まで来て


「また明日ね、あみ」


って言って、拓の唇が、


首筋に優しく触れた。


身体中がゾクゾクした。
< 21 / 21 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

sky
な な/著

総文字数/10,725

恋愛(その他)33ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop