空色パステル
―日常
「気を付けー!ありがとうございましたー!!」
「「「ありがとうございましたー!!」
「さようならー!!」
「「「さようならー!!」」」
いつものように部活が終わる。
そして、帰りの準備をして玄関に向かう。
いつものように実緒(みお)と帰る。
ふと、空を見上げるとその空の端でキラリと光った。
1つの星が流れた。
「あっ…流れ星」
あたしは願い事をする。
『遼とずっと一緒にいられますように…』
なぜかわからないけど、この願い事がよかった。
やっぱり…
あたしは遼のことが…
まだわかんないけど…
「美緩~?実緒こっちだからさ☆じゃあね」
「あ、そっか…じゃあね」
実緒と別れて、家に向かって歩き出す。
すると、遼が後ろから歩いてきた。
振り返ると手を振ってくれた。
「遼」
「ん?」
「一緒に帰ろ☆」
「うん♪」
あたしと遼は一緒に帰ることにした。
初めて遼の隣で歩く。
なんだか不思議な感じ。
そんな気持ちよりも、嬉しい気持ちの方が強かった。
遼、さっき流れ星見た?
すっごく綺麗だったよ。
心の中で遼に話し掛ける。
心臓のドキドキが止まらない…。
遼が近すぎて…
あたしの心は遼に奪われていったんだ。
近くなればなるほど、ドキドキして…
遼から離れるのが怖くなって…