空色パステル

―Pledge




どちらかを選ばなければ
両方とも消えて無くなる秤があって

その秤に遼と楓がかけられていたら…



あたしはどちらも選べない。



両方を失う前に
両方を助ける。



そんなこと無理だって
わかってる。


けど、あたしはいい子
なんかじゃないから

わがままを言って決めるしかない。







それが例え、
反則を犯してでも
両方を守り通す。



それでも
どちらかを選ばなければ
いけないのなら……



ごめん。

あたしは遼を選ぶ。




でも、どっちも大切だから
そんなことしたくないよ…











「美緩ちゃん…??」


誰かがあたしを呼ぶ。

現実に連れ戻されるあたし。



目の前には楓がいた。


不安そうな面持ちで
あたしの右手を握っている。




楓が握る方の薬指には
指輪がはめてある。



遼がくれた指輪が…。




「美緩ちゃん…


この指輪って……
婚約指輪だよね?」


そう言う楓の声が震えている。



あたしは楓の手から
手を振りほどいた。



驚く楓。





「ねぇ……答えて…

遼から貰ったんだよね…



そうだよね??……



答えてよ……美緩ちゃん…」


楓の目から涙が溢れ出す。




「…ごめん、かえちゃん…」


あたし…
もうどうしていいか
分かんないよ……




「美緩ちゃん……

あたしね、見ちゃったんだ…


遼と美緩ちゃんが
抱き合ってたとこ…


夕南に聞いたら
彼カノだって言ってて…


美緩ちゃん
嘘ついてたんだ…」




楓の言葉が突き刺さる。


あたしは最低最悪な
嘘つきだね……。



自分だけがいいだけ。



楓の言う通りだよ…








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