♥兄恋♥
マミさんとあたしは特に仲が悪いってわけではない。

遼や翔樹くんもお父さんと仲が悪いわけではない。

なんだか雰囲気が悪くなるの。



「乃愛?」

「遼・・・」

「俺もなんか気まずいんだ・・・」

「そうだよね・・・」

「乃愛の部屋行っていいか?」

「うん。」

部屋に入ると、遼はあたしの顔に近づいてきた。

唇がふれるだけ。

「俺、乃愛にあった日から好きだった。」

「あたしも。」



「でもあたし達兄弟だよ?マミさん達に知られたらどうすんの?」

「・・・。」

「だから・・・好きだけど、これ以上は無理だよ。」

あたしは遼と好き同士で入れたことで十分だった。


・・・。



あたしは遼より世間や親の目をとってしまった。


「ごめん。遼・・・」


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