♥兄恋♥

彼氏

あたしと遼はお互いの距離間が分からないまま、季節は巡り春が来て高校三年生になった。

遼とはクラスが離れ、あたしのいるクラスはほとんど知らない人だった。

あたしの席は窓側でグラウンドでは遼達のクラスが体育だった。

「山城?」

「はい?」

「俺福山聖司。前から話しかけて見たかったんだー」

「はぁ・・・」

目の前の男の子。

身長はそれほど高くないし、かっこいいのか微妙だったけど、優しい笑い方で見とれてしまった。

「山城?」

「ん?」

「天野とつきあってるの?」

「つきあってない・・・」




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