手を繋ごう 〜ダウン症の子供とアタシたち〜
出会い
私は、武田美羽。
皆からは美羽とかみぃとか呼ばれてる。
明日は高校の受験。
普通の私立高校だけどね。

「よしっと!」
私は受験勉強の最終確認を終えて、明日の準備に移る。
「明日は、これと、これ…、あ、これは大事だから鞄にいれとかなきゃ!」
ぶつぶつ言いながら準備を進める私。
準備を終えると、風呂に入り、眠りに着こうとした。
…が、眠れない!!
(うひぃ、眠れないよぅ。)
緊張からか、なかなか眠れない私。
(寝なきゃちゃんと受験出来ないよ!寝ろ、美羽。)
何て自分に言い聞かせ、目をつむってみる。
で、結局眠かったからか、眠っている私がいる。
単純だなぁ、私って。


そうして、朝を迎える。

「ぎゃあ!今から出ないと、間に合わないよ!!」
どうやら昨日と今日にかけて、ぐっすりおやすみだった私。
髪を整え、きちんと制服を着て、鞄を握り締めて、駅へと走る。(駅は近い。)
その時、
「美羽!弁当!!」
って言うお母さんの声には聞く耳持たず。
(9時から試験開始だから、今は8時16分だから、この時間の電車に乗って、10分バスで着くな。)
何て遠い学校なんだろうって思いながら、私は電車が来たので乗り込む。
焦る気持ちを押さえながら。
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