プライダル・リミット
マキオはすぐに身を隠した。
(こんなところまで……!)
交感神経の作動により高まる心拍数でマキオの聴覚は遮断され、男の歌声は耳から耳へと通り抜けるだけだった。
(神出鬼没とはこのことだな)
平静を取り戻し始めたマキオの耳に徐々に男の歌声が届いてきたかと思うと突然、その歌声が途切れた。
(?)
マキオは男の方へと視線をやった。
(警察?)
男が剣幕で警察官に怒鳴っているが、何を言っているのかは聞こえない。おそらくここでの路上パフォーマンスを注意されたんだろう。
「いい気味だ」
マキオは男に気づかれないように、駅の反対口に向かった。
(こんなところまで……!)
交感神経の作動により高まる心拍数でマキオの聴覚は遮断され、男の歌声は耳から耳へと通り抜けるだけだった。
(神出鬼没とはこのことだな)
平静を取り戻し始めたマキオの耳に徐々に男の歌声が届いてきたかと思うと突然、その歌声が途切れた。
(?)
マキオは男の方へと視線をやった。
(警察?)
男が剣幕で警察官に怒鳴っているが、何を言っているのかは聞こえない。おそらくここでの路上パフォーマンスを注意されたんだろう。
「いい気味だ」
マキオは男に気づかれないように、駅の反対口に向かった。