大好きって言ってよ
『プルルル……プルルル……』

2コール…

出ない。

出ないことに緊張感が高まる。

『プルルル…プルル』

『はい』

向こうで声がする。

優哉の声がする……。

その声の温かさに

懐かしさに

涙がこぼれる。

「もしもし?優哉…」

『美香?』

「優哉…今どこにいる?」

向こうでの優哉の声は、

ん~今~?って…

いつもの優哉で、安心。

『今ねー…』

「優哉…前向いて」

『は?』

目の前に優哉がいる。

目があった。

「美香!」

「優哉……」

優哉は手を広げて私に抱きつこうとした瞬間……

手を下におろした。

「…?」

「ごめん……」

そっか。ダメなんだよね……?

恋人らしいことはできないんだ。

また、現実に戻っちゃった。

リアルで、怖い。

元の関係には、

戻れないってことで……

寂しさを感じるよ。
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