4748日後のクリスマス


「今日はいつもより仕事がなかったから。
中野くんがプレゼントを真剣に選ぶ姿なんて、中々見れるものじゃないもん」

「そーっすかね…。あんま見られんのも恥ずいっすけど」


なんて何気ない会話をしながら外に出ようとすると、まだ仕事中の宏樹が俺と斉藤さんに気付いて駆け寄ってきた。



「京平、お前絶対俺を裏切るなよ!」

「うるせーな、何でそうなるんだよ」


全く、何回も説明してるというのに、何でコイツは理解しないのだろう。


「おー、中野と斉藤、一緒に帰るのか?いつの間にそんな関係になったんだー。お似合だぞお前らぁー」


そんな俺たちに気付いた専務までもが、こちらに近づいてそんなことを口にした。


「ちょっと専務!優子は違います!俺の彼女っす!」

「あぁ、そういえばそうだったなぁ…」


宏樹の必死な弁解に、悪い悪い、と専務は苦笑いをした。



「ちょっと用事があって。手伝ってもらうだけっすよ。
それじゃあお先に失礼します」

「あ、私も。失礼します」


職場にいた人達に挨拶をして、俺は斉藤さんと職場を後にした。



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