イケメン王子×隠れ携帯小説家
第01章『王子様発見!』





「璃愛、また物色してんの?」
「…ああ。はい」
「敬語じゃなくていいのに。これでもあたしら幼馴染なんだし」

「キャラを作っくとかないと」
「まあ天下のRIAさまがあんただって知ったら、女子達どんな顔するんだろな~」
「バレることはないよ、」

落ちかけていた眼鏡を、
かけ直し、まだ物色し始める私、菅原璃愛は、
今話題沸騰の大人気携帯小説家、RIA。

だけど学校では、
RIAがあたしだってことばれないように、
地味女のキャラを作り、
毎日を生活している。
この人は、幼馴染の神林茉莉。
あたしが携帯小説家だとゆうことを知っている。

「そろそろ戻ろ」
「うん、そうだね」

メモ帳を持って、
右手にはシャーペン、
メモ帳には次回作のネタ。

RIAは一番最初に書いた、
『ゆず』が大ヒット。
それ以来『たんぽぽ』、
『りんごあめ』などのヒット作を連発し、
特に『ゆず』は映画化されるなど、
今注目の若手株だ。

「今度はどんな話?」
「今度はラブコメ的な純愛…。題名何がいいと思う?」
「嘘ッ!?RIAの次回作の題名をあたしがッ!?」
「声がでかいよ、茉莉。決めさせてあげるから、」
「じゃあね~…ッ」

隣で腕を組みながら、
茉莉が必死に考えている。
そんな時、
ふと彼と目が合った。

「璃愛?」
「あ、うん。で、何?」
「『りぼんむすび』とかどう?」
「いいね、それ決定」
「嘘ーッ!?書籍化されないかなー?あ、今日うちに夕飯食べに来なよ」
「え?いいの?」
「うんッ!」

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