梟~幼少編~
二人のいる部屋に飛び込んできたのはもちろん梟悦。
走ってきた勢いでそのまま威白に飛びついた。

「お父さん。この人誰?」
「郭翼飛だ。ちゃんと挨拶しろ」

様子を窺うように梟悦は首を少し下げた。

「翼飛は今日からお前の勉強を教えてくれる人だ」
「え、勉強?」
「そうだ。父さんがいない時もこの人の家に泊まるんだ」

梟悦は翼飛を見たあとすぐに威白を見直した。

「いやだ」
「いやだじゃない」
「いやだ----」

ついに梟悦は地団駄を踏み始めた。

「あんな人ヤダ。父さんに習うーー」
「お父さんができないからあの人に頼むんだ。わかってくれよ」
「やだあぁぁぁぁ」

ついに泣き始めてしまった。


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