Cry!Cry!Cry!




「しょうがないわね、じゃあ、スタメンの投手を替えましょうか。」


柊先輩が間に入り、ぱたりと火花は収まった。



「はぁっ!?なんで投手を替えるんだよ!?普通、捕手だろ!?」


地球が破滅したような顔をして驚く健太先輩に柊先輩は睨みつけた。



「私は私に歯向かう奴が嫌いなの。

 それに個々のわがままを通そうとする奴も。


 ユキヤくんは急なメンバーチェンジに快く引き受けてくれたのに

 エースでいるあんたの好き嫌いで大切な練習時間を潰したくないの。


 私はあんたの事をエースなんて呼びたくないね。」



うわぁ…柊先輩も言うねぇ・・・・。



健太先輩は言い返す言葉もなくただ地面を蹴り飛ばしてホテルへ帰った。




健太先輩・・・いいのかなぁ。。。




「じゃあ、ユキヤくんとバッテリーを組んでもらうのは南葉くんね。」


急に自分の名前を呼ばれたことに驚いたヒカルくんは飛び上がって前に出た。



「あの…僕でいいんですか?」


「他に投手経験がまともにある子がいないからね。それに投手希望でしょ?」


ヒカルくんの顔はパアァっと明るくなって「はいっ!!!」っと威勢よく返事をした。



うっしゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!!


ヒカルくんのマウンドに立つ野球少年姿を見れるなんて最高じゃん!!


マネージャーやってて良かったぁ!!


< 93 / 267 >

この作品をシェア

pagetop