妹の恋人は姉の彼氏の従弟
「ふふぅん
御馳走様でした」

スーツ姿の廉人さんが
意味ありげな顔をして
私を見下ろしていた

タオル一枚の私に…

素っ裸で
背中にはまだ泡がついている海堂彰吾を

廉人さんは
面白そうに眺めていた

私が驚いた理由がわかった海堂は
無言で風呂場に戻って行った

「避妊した?」

「はい?」

私は目を見開いた

「だからゴム
つけたの?」

私の顔が真っ赤になった

「その表情だと
避妊グッズはなしか…

高校生なんだから
一応、気をつけないと

俺から
彰吾に言っておくから」

「はあ…」

「え?
一緒に入っておいて
ナシってことはないでしょ?」

私は下を向いた
こう言うときって
何て言うべき?

堂々と知らないふり?

それとも
正直に話すべき?

「妊娠しても
俺はかまわない」

濡れた体を抜き終わって
出てきて海堂彰吾が

ぼそっと呟きながら
出てきた

「俺が
おばさんに殺されるだろ!」

「母さんは…喜ぶ」

「花音にも
怒られるぞ」

「花音さんが怒るのは
廉兄だけだ」

チッと廉人さんが
舌打ちをした
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