◆遊園地の支配人◆+。


全ての先生が職員室にいると密集だな。

俺を含めて新人の先生は、とにかく顔と名前を覚えるため、名簿とにらめっこしている。

それ以外の先生は、学校のスケジュールに何か色々書いている。




「美山葵……武藤駿………はぁ~……」
そんな俺は、こんな事にも疲れる。

とにかく華宮と陽向と神田とかは覚えた。

「山水先生、熱くなってますよ~」
名倉先生が笑いかけてくる。
しかも横で、ボールペンをカチカチしている。


「こんなんで火照っちゃダメですよ」
俺の頭を撫でる。

そっか……名倉先生は俺より年上か。
そっか……俺まだ20代前半だもんな。


「あらー山水先生って髪の毛サラサラね」
確かに後ろは短くて横は耳につく寸前で前髪はまゆげが隠れるくらい………名倉先生いわくそれは王子様カットと言われた。


「それよりかもう名前と顔が一致しませんよぉ……」
俺は頬杖を付く。


「相田めい………飯島貫太………飯島真生………伊沢蓮………あぁ………」



気が遠くなりそうだ。


「頑張って山水先生♪」
涼しい顔の名倉先生見ると、だんだん俺もっと疲れてくるよ……。



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