【実話】ありがとう…。
「でも…。風邪ひいて熱でも出したら困るし、帰ろう?」



「熱出したら、望に看病して貰うから良いもん♪」

何て冗談を言って笑っているたかさん。


「たかさん、帰ろう?」



「う~ん」


中々帰ろうとしない―‐。


「じゃあせめて、車に戻ろう!少しは違うだろうし」


仕方無く立ち上がり、車に乗り込む。


急いで後を追う望。



ねぇ、たかさん…。この時に気が付いていたら、私達の未来は……。変わっていたのかな…?

違う未来が待っていたのかも知れなかった…ね。


「もう少し望と居たかったんだけどな…」

ボソッと呟く。


「えっ」

みるみるうちに、顔が赤くなるのが分かる。


「………」



「どうした?黙ってるけど」



「うん…」


望はたかさんの言った言葉の意味を考えていた―‐。


どう言う意味何だろう?!


「そろそろ帰るか?」



「うん…」



沈黙のまま車は走りだし、いつものコンビニへ着いてしまった。


「今日は、ありがとう!また何処かへ連れて行ってね♪」


いつものように、言葉を交わし、車を降りようとすると、いきなり手を引っ張られる―。


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