【実話】ありがとう…。
私には納得するか、納得した振りをするしか無かったんだ…。


結局、私は優しい言葉をくれ、甘えさせてくれるたかさんの手を離す事が出来なかった。


辛い恋も幾度か経験した。


だからこそ、辛い恋はもうしたくなかった…。


そんな自分の甘さから、たかさんの手を離さなかった事を後悔するのは、まだ先の話―‐。


「恋愛の形は人それぞれ…でいいんだよね?」


優しく笑いギュッと抱き締めてくれる。


その後暫くは、今までと変わらない日々を過ごす。


会いたい時には会って、甘えてキスをして…。体の関係も当たり前のように持つようになった。


周りから見ても『彼氏・彼女』に見えていたと思う。


でも…本当は違った―‐…。


この小さな不安が、どんどんと大きくなる事を、私は、まだ知らない。


忍び寄る黒い影が近付いてたなんて―‐…。



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