DEATH TIME Ⅱ




私達はそれぞれ扉のドアノブを手にする。


ふっと視線を感じた。


視線のする方を見ると吉田がじっと私の事見ている。

目が合うと吉田は真剣な眼差しで話す。


「大辻さん、死なないでね」

「私はそう簡単に死なないよ」


私はそう言って扉を開けた。


ガチャッ


ギィィィ―・・・


部屋の中は真っ暗。


誰も入ってなさそうだな。

バタンッ


扉が勢いよく閉まる。


ランプの明かりがボウッと真っ暗な部屋を照らす。


友達になりたかった・・・か。


私は辺りを見渡しながら吉田の事を考えていた。


それは本当なの?


私は騙されているのではないだろうか。


信じたとこで私は殺されるのではないのだろうか。


そうだ・・・・・・


この中には信じられるのは自分だけ・・・


他人なんか信用出来ない。

信じれば



殺される。









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