恋舞曲~雪の真昼に見る夢は…~
第6話「流れ星からのプレゼント」
“予想がハズレる”なんてことはよくあることで、世の中っていうのは、そーいうハプニングの連続だと、あたしは思う。


現に、翌朝、目を覚ますといきなり、これ以上ないってくらいの大ハズレだった。

“ハズレ”を喜ぶ人間なんて、世の中にそうはいないと思うけど、そのときのあたしは確実に、ハズレてよかったと思っていた。

今週は金曜日にかなり激しい雨が降ったから週末の天気を心配してたんだけど、昨夜の天気予報は見事にハズレて、今朝は雲ひとつない快晴の土曜日だったからだ。

ただでさえ神経がピリピリするお見合いの日に、うっとおしい雨なんかに降られた日にゃあ、うまくいくものもうまくいかなくなってしまうというもの。


よくドラマなんかだと、着物を着て、竹の筒に水が流れ込んで“コン!”ってシシオドシが鳴るような日本庭園が見えるような料亭みたいなところでする、しゃっちょこばったお見合いシーンがあるもんだけど、アレはあくまでフィクションだと思う。

あたしが入会した“結婚相談所”での、お見合いの日のスケジュールはといえば、いつも、まずは指定された時間に相談所に行って、担当のヒトの紹介で相手の男のヒトとご対面するところからはじまる。

その後、外に出て軽くお茶でもしながら1~2時間くらいお話して、その日は解散。

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