sky
5時限目をサボると、いつもこうだ。


飽きずに電話をかけてくる。




――プツッ…




何かが切れたような音の後に、担任の声が家に響いた。



『原瀬、水谷だ。お前、また4、5時限目の授業サボっただろう』


…うるさい、お前に何が分かる。


『駄目だぞ、ちゃんと勉強しないと…それにみんなお前のことを心配してる』


…嘘つくなよ。


『とにかく、明日からはちゃ……』



私はいつの間にか、階段を下りて、電話を切っていた。


プープーという、耳障りな高い音が、うるさくて仕方がない。






担任も、余計なお世話なんだよ。


こんな留守電がお母さんに聞かれたりしたら、私がどれだけ怒られると思っているんだ。






…いや、正式には、「怒る」ではなく、「やつあたり」されるの間違いか。
< 20 / 33 >

この作品をシェア

pagetop