聖夜(クリスマス)の奇跡
「だから、私24歳じゃなくて……」
言い終わらないうちに、
「ちょっとこっちへ来て!」と腕を掴まれ、バルコニーへ連れて行かれた。
「なんなの、急に」
冬の凛とした寒空に、ビルの隙間から東京タワーが顔を覗かせる。
「いいからいいから。
よし、1分前だ。
25本目はあれ!今からろうそくの火を吹き消すぞ!」
「は?」
オメガの時計に目を落とした悠斗は、時間を確認すると、私の横に並び、カウントダウンを始めた。
「10・9・8・7………」
訳も分からないけれど、悠斗の言う通り、タワーに向けて、二人で息を吹き掛けた。
「うわぁー!素敵!!」
タワーの光が忽然と消された。