うさぴょん号発進せよ
船の玄関を入ると―。

「…オイッ。いい加減ぶち殺すぞ、テメー」

コウヅキの背に覆い被さってきた人物に対し、殺気を放ちながら言った。

「ふふふっ。いつもより隙だらけじゃないの、コウヅキ」

普段ならその人物に直前で、拳を一発入れるところである。しかし今日は、そんな気分にはなれなかった。

「今、俺は疲れてるんだよ。鬱陶しいこと、するなっ」

代わりに腹に肘鉄をお見舞いしてやろうと、身体を捻りながら腕を真後ろに振ったのだが、ヴェイトは軽いステップを踏んで、それを後方にかわした。

「あら、そんなに忙しかったの?」

「ああ、オヤジがいないんでな。その分も、俺が働かないといけねぇしな」

船本体での仕事というのは、月に2〜3件程度で、それほど多くはない。
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