タイムカプセル
「そうか。じゃ、帰り、待ってろよ」


とだけ言った。怒ったのかなって思ったけど、


手に、キスをして出て行ったから、怒ってなさそうだなって思った。


私は、キスされた手を、違うほうの手で、押さえた。


このぬくもりが、一生、消えませんように。と、願って。


私は、起き上がり、上靴を脱いで、教室に戻った。


教室に戻ると、優喜が


「紗弥、大丈夫か?」


と、気遣ってくれた。


「ありがと。大丈夫」
< 52 / 120 >

この作品をシェア

pagetop