恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
立ちあがろうとしたおまわりさんの手をギュっと握った。
見開いたおまわりさんの瞳に、どうしようもなく臆病者の私が映り、
視線を重ねた。
好き
好き
好き……
誰か、声にならない想いを伝える術があるなら教えてほしい。
胸が張り裂けそうになっている私の手を、おまわりさんが優しく握り返してくれた。
おまわりさん……
おまわりさんの優しい瞳が微笑み細くなった瞬間、
想いが
言葉になった。