恋 時 計 ~彼はおまわりさん~


「どうしてわかったの?」


目を丸くしておまわりさんを見ている私に、おまわりさんは首を傾げながら口を開いた。


「男の第六感……かな?」

「え……?」



どういう意味……?


訳がわからずおまわりさんに聞こうとした時、智子が私の腕を引っ張り声をかけてきた。


「美樹たちの番だよ!」

「あ……うん」



私はおまわりさんに聞けないまま、水の中をゆっくりと回るヨーヨーの前にしゃがみ込んだ。


第六感って……?

聞いたことはあるけど、意味はさっぱり。



時が止まったままの私の頭の中を引き戻すように、おまわりさんの声が隣から聞こえてきた。


「はい、二人分ね」


私の隣にしゃがんだおまわりさんは、目の前にいる女の子に私の分のお金も渡してくれた。


「あっ、いいよ。自分の分は自分で……」

「今日は俺のおごり」


ポケットから財布を出そうとした私に、おまわりさんが微笑みながら言った。


その瞬間、私の視界の中で目の前の女の子の顔が紅潮するのがわかった。






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