恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
「も~う!」
おまわりさんの大きな手が、おまわりさんの胸を叩く私を軽々と阻止した。
そしてその手は、いつの間にか私の背中をぎゅっと抱き締めていた。
優しいおまわりさんの温もり……。
私はおまわりさんの胸の中で、幸せを胸いっぱいに感じた。
「俺って幸せだな……」
「私も、幸せだよ」
まるで以心伝心だね。
同じ気持ちでいるって、こんなに心地良いんだ……。
知らないうちに、私はおまわりさんの胸の中で眠っていた。
ずっと
ずっとこんなふうにいられる
同じ時を刻んでいける
そう思いながら……。