恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
今までは遠くから見ているだけで幸せだった。
ずっとそうだと思ってた。
けど、最近の私はおまわりさんを近くに感じたいって思い始めて……。
今朝の出来事は奇跡だって思ってる。
そう思ってたはずなのに……
おまわりさんが誰かに捕られちゃうなんて……
いやだよ。
「あんなかっこいい人周りの女が放っておくわけないでしょ?」
智子の言葉が胸の中にグサッと入り込んだ。
確かにそう。
あんな素敵な人、誰もが恋しちゃうと思う。
「どうしよう……」
急に焦りだした私の鼓動は、今朝とは違う高鳴りを始めた。