恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
いつも胸をときめかせて見ていた交番が目に映った時、堪えていた涙が溢れだした。
今まで感じた事のない切ない涙。
頬を伝った涙を拭うと、冷えきっている耳に車のドアが閉まる音と大きな声が聞こえてきた。
「美樹!!」
その声は……
大好きな声。
ずっと聞きたかった声。
おまわりさん――。
今すぐ振り向きたい。
今すぐ抱き締めてほしい。
だけど今は
振り返る方法がわからないよ……。