恋 時 計 ~彼はおまわりさん~

胸騒ぎ





太陽が昇り始めた頃、私はおまわりさんの隣で目を覚ました。



「おはよう」



優しい声が、まだ半分夢の中にいる私の鼓膜を揺らす。


向けられた微笑みに、朝から心臓がドキドキと音を立て始めた。



「おはよう。起きてたの……?」


「今さっきね。美樹の寝顔を見てた」


「えっ!? 起こしてくれたら良かったのに」


「だって、幸せそうに寝てるから。それに、美樹の寝顔を見てる俺も幸せだったし」




もう……朝から私、顔が真っ赤だよ。

嬉しいけど、恥ずかしい。


おまわりさんの瞳に吸い込まれそうだよ……。






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