最低彼氏。
『ここを…代入し…』
文系のアタシに高校の数学を理解できる訳ない。
『じゃあ…1番から三番まで。やってみろ。』
先生の言葉にみんなが反応。
シャーペンを走らす音が聞こえてくる。
唯一、手を動かしてないのはアタシ…
と…蓮。
蓮は座りながらカクンカクンと首を揺らしながら居眠りしていた。
かわいい。
窓から風が入ってくる度に小さく揺れる茶色い髪。
触れてみたい…。
一番遠いアタシの席と蓮の席。
教室の端っこと端っこ。
アタシ達のココロの距離はこんなにも…離れていないよね?
.