夏の想
『嬉夏~Kinatsu~』
~嬉夏~

嬉夏。


それは嬉しい夏―。



プルルルルル♪


「あ、ママ?今日、彼氏の家に行くから遅くなる。うん。うん。ご飯いらないから。じゃぁね」


「じゃぁ、中、入って」


「うん」


私は、琉璃の手にひかれて家に入った。


そして、階段を上って、部屋に入った。


「わぁー!綺麗っ!」


「そんなこと、ないから…」


「琉璃の部屋って感じだねっ」


私は、部屋をぐるぐると見渡していると、つまづいて、こけそうになった。


「あっ…」


琉璃は、片手で私のみぞおちのところを抑えた。


そういうところでやっぱり男なんだなって思った。
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