都市伝説~メリーさん
待ち合わせの公園についた時ベンチで頭を伏せて座っている宏くんが見えました。
「宏くん………!」
わたしは急いで宏くんの元へ駆け付けました。
わたしが名前を呼び掛けても宏くんは頭をあげることはありませんでした。
相当まいってるなと思いわたしは宏くんの横に座り手をそっと包みこみました。
「宏くん……大丈夫だよ………私がついてるから」
(うっ…くっ…うぅ…)
すると宏くんは押し込めていた感情を吐き出すだすかのように泣きだしました。
「うぁあああああー」
わたしはとっさに宏くんを抱きしめました。
「大丈夫…大丈夫だから…わたしだって同じ気持ちだよ…でも、ひとりじゃないから………ね、宏くん……だから………」
おそらく今の状況のように最悪の結末を迎えるであろうとは分かっていました。
今わたしたちが生きていることに罪の意識を感じ。
今ここで泣くことに矛盾すら感じました。
わたしたちは純粋でおとなしいメリーを…………
そんなメリーを餌食にしたのです。
メリーに怨みはありません。
自分の身を守る為に
彼女を利用したまでです。