月の果て


「ライア───…」


とライアンを呼ぼうとした時、とっさに鼻孔をくすぐったのは..





「何かしら…?この臭い..」




──…まさか、



風にのって香るのは、鉄の臭いだった。





───…戦場が、近いわ。



ソフィは、肌でそれを感じ取った。






主人が危機にいるのか、ライアンは必死で走っていた──…



そして、




ソフィの目前にちらほらと映ったのは


兵士達の死体──…
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