月の果て


ソフィの薔薇のアーチを抜けて消えて行った後を執事は、じっと見つめていた。



「…………ガォ」

とライアンが執事にじゃれる。



「………ライアン、愛想笑い。だってさ」

と執事は、自嘲気味に笑った。




すると、ライアンはペロペロと執事の手を舐めた。

執事は、優しく微笑み


「ありがとう」


とライアンを優しく撫でた。




そして、執事はゆっくりと眼帯に手を掛け


それを、外した───…
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