何処にでもあるラブストーリー
晴れた空の暖かい日差しに照らされた、強い生命力を持つ向日葵、そして、ほんの少しの丸みを帯びた青く美しい海、海に均等な距離を置いた薄く流れる夏の雲、そんなジグソーパズルのハーフカット(見本)を奈緒子は見入っていた。

「館崎さん私、ここに行きたい」奈緒子がジグソーパズルに見入ったまま呟いた。

「房総半島だな・・・遠くはないね、今がいい季節だ」僕は同じようにジグソーパズルを眺めながら奈緒子に応えた。 

僕は帰りにるるぶ千葉を買って家に戻った。 
金曜日の夜だった。 明日は、特にすることもなく、家で1日ぼーとしている予定を組んでいた。
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