カカオ100%




 仕事が少ないからと入った図書委員が返って仇になった。


 だいだい何故呼び出されたかなんて想像がつく。

 たぶん、いろいろな書類の山やなんかを掃除でもさせられるのだろう。

 しかも女子だけって何なのよ!?


 普通労働は男子でしょうよ!?


 男女平等にしてほしいよ、まったく。(今、男子に労働押し付けたばっかだけど)



「じゃあ伊織手伝い頑張ってね――」


 笑顔で手を振る透子。

 その肩には今から帰るとばかりに鞄が下げられていて。


 きぃぃぃ。

 ちょっとは手伝おうっていう思いやりはないのか!

 あんたには。


 ホームルームが終わり、みんなゾロゾロと帰り支度を調え、帰る者や、

 ジャージに着替え部活に行く者なんかもいる。

 そんな中、あたしは何が悲しくて先生の手伝いをせにゃならん!?


 あんの、あほ担任め!

 とか言いつつもちゃんと数学教室まで来ているあたし。


 なんていい子なんだろうとか自分で思うのはあまりにも痛すぎるのだろうか。


 早く済ませてさっさと帰ろう……。


 それが1番いい。


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