変えられない運命〜私とあなたの繋がり〜

「エリちゃん…」と
ゆうじさんが
言いかけた瞬間
私は言った。


『もういーよ。
全部わかったから。
なんか…
すごくスッキリしたよ。
今 思えばさ
ゆうじさんって
いつでも父親みたいに
優しくて
暖かかったもんなぁ…
初めは 結婚してて
立派な《パパ》なんだと
思ってたぐらいだからさ。
本当に 父親だったんだね…
でも…
ゆうじさんは ゆうじさんだよ…
父親だろうが
何だろうが…
私にとって ゆうじさんは
ゆうじさんでしかない。
私は これからも…
今までと変わらず
ゆうじさんと一緒にいたい。』


「ありがとう…エリちゃん…
こんなどうしようもない
俺だけど…
改めて またこれからも
よろしくね」

そう言って

握り合った手には

たくさんの愛情が
詰まっていた…


私とゆうじさんは
もう 何があっても大丈夫…


そう 心に強く思った。

同時に
かずやと ゆうじさん…
つまり《父と息子》も
もう大丈夫だろうと思った。


かずや…
いつアメリカ行くのかな…

かずやとも
もう一度 二人で
ちゃんと話したいな…


とりあえず・・・
久々の親子再会は
なんとか…終わった…


これから
更なる悲劇が
襲い掛かる事も知らずに
私は…

ゆうじさんとの《愛》は
不滅だと・・・
そう 信じていた…
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