雲の上の存在


「凄いでしょ〜♪ 有名人が拓に相手してやってるんだよ?拓、良かったね〜」



『お前、いちいちムカつくやつだな(笑)』




「口が達者と言ってもらいたいっ」



『はいはい(笑)』






あたしは海外にツアーに行くことも多くなった。
昨年はアルバムが1位で、
150億も稼いだらしいよ?
自分じゃ実感できない(笑)
まあ、あたしがお父さんの会社を手伝ってるっていう意味にとってくれると嬉しいんだけどね。





男子どもがあたしの周りでゲラゲラ笑ってる。



『な〜、玲奈。』




「真剣な顔して何さ、拓。」




『お前、グラビアとか出ねえの?』



一瞬、あたしの血の気が引いた。






「…の…」



『え?』




「拓のアホーっ!!グラビアなんか出るわけないじゃんっ!!!!!」



あたしは鞄の中にあった数学の教科書を拓にバシコンッと投げつける。


見事、端の角が命中(笑)




『痛え痛えっ!!…ギャハハハハっ!!こいつ本気にしてるしっ!』





(それで男子どもが爆笑してたわけか…。クラスメイトの裸なんか見て何が楽しいんだか…)

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