涙の欠片
「ツレもいるけど敵もいる」
翔平は軽く笑って口にした言葉にあたしは詰まる。
敵って何の敵?でもこの前リュウが喧嘩してた人は敵なんだろうと思った。
そう思っていると「だからさ…」と翔平は口を開く。
チラッと横を見ると翔平は険しい顔をして「だから…夜は危ねぇよ」とタバコの煙を吐いた。
「まぁ俺らと居ると安心だけど一人は危ねぇ」
徹は冷静な口調で声を出す。だけどあたしは思った。
“俺らと居ると安心”
そう言っているアンタたちのほうが怖いと…
だけどそんな事は言えるはずもなく、あたしはとりあえず「あ、うん…」と曖昧な返事をした。