kiss・kiss・kiss

チャイムが鳴ると同時にみんなが席に座る。

陵は眠そうな顔をしながらも起きていた。


あたしは薫のところに行き今日の授業分の教科書を薫の机の上にドカッとおいた。

そしてその教科書の上に手をおき


「友達から借りてきたから。これで陵に貸してもらわなくてすむでしょ♪」


笑顔でそう言い、自分の席に座った。


薫はお礼も言わずに、ムスッとしている。陵はびっくりしてこっちを見る。


あたしは陵に


「良かったねっ」


と言うと教科書を開いて 先生を見た。

先生は何もなかったように授業を進めようとしていた。


こうしてあたしは薫から陵を守るように気をかけている。


そして、それから二週間たったある土曜日のことだった。



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