女っポイ俺の恋っポイ!【長編】



『行こ桜田先輩』


桜田に言ってるけど目線は高橋に向けられてる


『ぁ…でも…』


腕を掴まれてる桜田は高橋をチラっと見て言う
高橋は桜田とは目をあわせずに鞄に手をかける


『…勝手にすれば?俺もお関係ないし』


それだけ言うと教室を出て行く
俺と浩平は出て行った高橋を追いかけて教室をでる

その日杉本が桜田と帰ったのかは知らない
立川も桜田に先に帰ってと言われたらしいから


高橋を追いかけてた俺と浩平はトボトボ歩いてる高橋を見つけて駆け寄る


『おい!高橋』


俺がそう叫ぶと高橋はピタッととまる
止まった高橋に俺らも止まり“高橋?”と声をかけた

高橋はゆっくり振り返って俺らを見る


そういえばもう冬だったよな
冬は暗くなるのが早いからな…それにさっきまで話してたからもう6時すぎ





高橋が泣いてるのなんてあんまわかんないからな…俺らしかわかんないよ?
だから泣くのは我慢しなくていいんだよ高橋



『あは…俺ッ…ら…別れたんだ…なんで……こうなんだよ…ッ…俺ッ……バカだ…』


そお言って俺らを見る高橋はその場にしゃがみこんでただただ泣いた
周りなんか気にしてない感じでずっと泣いてたんだ



その日の夜は
いつもより寒くて暗かった―……











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