せんぱい,好きです




「ねえ夕木、もう行こ?
 ゴミ箱、持ったままだし」


「あー、うん、そだね。……じゃあ、健斗……バイバーイ!
また会おうねー」


「あー……。じゃ」


なんか冷たい人だなあ、やっぱり。




◆+゚/




「───ねえ、あお」

「ん?」


ゴミ箱も教室に戻して、帰る準備をして……、校舎を後にしようとしたとき。


夕木が、ピタリと止まり、遠くを見つめ
切ない目をしながら……



「──ウチ、むかし
 健斗のコト好きだったんだ」


静かに、呟いた。
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