涙の終りに ~my first love~
色々と頭の中で考えてはいたけど直接会って話しをするつもりはなく、
ただ普通に生活している事が確認できればそれだけでよかった。

少しだけ期待感にも似た思いを抱えながらハンドルを握り
前を走る車の赤いテールランプを見つめていると、
交際を始めた頃意味も無く自転車で彼女の家に行っていた事を思い出し、

「あの時は自転車だったけど今日は車か・・・」と
ルーフからの街灯を見上げ過ぎ去った日々の長さを実感していた。

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