独眼狼ーワンアイウルフー



王宮直属軍基地内にある一室に、ゼノスは居た。


「…つまり、君はケルベロスを撃破するどころか、尻尾を巻いて逃げ帰って来た…と?」
「……そう解釈されても構いません」


否定する事なく、ゼノスが応えた。

ゼノスの目の前に座る初老の男、ウェゲナー・ルーファスが肩をすくめた。


「……やれやれ、からかいがいがないな。君もそう思うだろう?マクスウェル少佐」
「…………。」


話しかけられた赤髪の青年、マクスウェル・アンクションは口を閉ざし無表情のままである。

その様子にウェゲナーが苦笑を漏らす。


「やはり君も相変わらずだな」
「ウェゲナー大佐」
「…なにかな?」


ウェゲナーは視線をゼノスに向けた。

ゼノスが口を開く。


「私は、次の戦闘で“スフィンクス”の出撃を希望します」


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