アスファルトに咲け!
──次の日の朝。
教室にはあたしが望んでいた光景が。
「来てくれたのね!心の友よ!」
「…いつそんな仲になったんだよ」
皆からの視線に居心地悪そうに眉を寄せながら自分の席に着く大神くんの姿があった。
「何これ、昨日の今日で梨世がなんか仕込んだわけ?」
「…さぁ?」
親しげに話すあたし達に驚いた様子の猿岡と、いつもの如く興味が薄そうなミケも居る。
機械科の生徒が、初めて全員揃った。
「これよッ!あたしが待ち望んで居たのは!毎回毎回右隣が空いてると気になって気になって…」
「そんな理由かよ」
「冗談よ。でもこんなに朝のHRが待ち遠しいことはないわ…ああ、早く出席をとりたい!!」
「…変な奴」
だけど、やっぱりあたしってやることなすこと上手く行かないっていうか…つくづく不幸な星の下に生まれてきたみたい。
チャイムが鳴って朝のHRが始まろうとする頃、入学式の時の年配の先生が入って来た。
「…えー。羽柴先生は寝坊で遅れて来るらしく、HRは私が担当します。では、出席をとるから名前を呼ばれたら返事をするように」
「柴 ケ ン 潰 す」
切実です。まともな担任を用意して下さい。
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